羽毛布団は仕立て直して使う!ゴミ削減&お得なリフォーム

近年、羽毛の需要が世界的に増えてきました。昔は羽毛を使う文化ではなかった国でも、経済の発達・輸出入の発達により軽くて暖かな羽毛を使うようになったからです。日本もその国の一つで、多くの方が軽くて暖かな羽毛製品を使っています。

羽毛の主な用途は、ダウンジャケット、コート、膝掛け、マフラー、寝袋、掛け布団、こたつ布団、枕、クッションなど、いろいろな羽毛製品があります。

品質の良い羽毛の生産量が減少し価格が高騰

羽毛の主な原産国であるヨーロッパでは、生きたガチョウやアヒルから羽毛を採取する方法が禁止になりつつあります。

中国でも羽毛が生産されていますが、食肉として加工することで採取されている羽毛なので、食肉の需要が減っていて、羽毛の生産も減っている状況です。

世界中で動物に対する考え方や食生活が変化することで、羽毛が減少しているようです。

また、原油価格・飼料価格の高騰により、ガチョウやアヒルの飼育のコストが上昇しています。

コスト上昇を抑えるために、飼育期間の短縮により未熟化が増えることで、品質の良い羽毛も減少しているようです。(参考:日本羽毛製品協同組合 日羽協ニュース

品質の良い羽毛は貴重ですので、大切に使っていきたい素材です。

羽毛布団を仕立て直し(リメイク)する取り組み

羽毛の生産量が減っている中、国内でもダウンジャケットやコートなどの羽毛を再利用する取り組みが進められていますが、まだまだ再利用を目にする機会が少ないです。

ところが、羽毛布団に関しては、昔から仕立て直し(リフォーム)が頻繁に行われてきました。上質な羽毛が多く使われている羽毛布団は、仕立て直しがしやすいので、多くの布団屋で仕立て直しの取り組みが進んでいます。

SDGsの観点からも、当店は貴重な素材をリサイクルして大切に使う取り組みをしております。

上質な羽毛を使った羽毛布団は、汚くなったり生地が破れたり、風合いがなくなったということで安易に処分せずに、仕立て直しをご検討ください。

羽毛布団に使われている羽毛には、品質の差があるので、全ての羽毛布団を仕立て直しができるわけではありません。

羽毛を長く使い続けるためには、仕立て直しができる価値ある羽毛布団を購入することが大切な一歩になります。

羽毛布団と仕立て直しに求める価値は?

皆さんが羽毛布団に求めている価値は「暖かさ」だと思います。

では、仕立て直しに求める価値は?と言うと…

「ごみの削減」ですか?

それとも「お得感」ですか?

ごみの削減に価値を求めている方でも、新しい羽毛布団よりも仕立て直しの代金が高ければ、新しい羽毛布団に買い替えるのではないでしょうか。

そうなると、低品質な羽毛の需要が伸びるので、上質な羽毛の生産量がさらに減り、上質な羽毛は値段が高騰、もしくはほとんど輸入されなくなるかもしれません。

また、ゴミの量が増えることで自然環境に負荷を与えてしまいます。

これから羽毛布団の購入を考えておられる方は、暖かさを保つだけでなく、お得に仕立て直しができ、長く使用できる羽毛布団を選ぶことをご検討ください。

羽毛布団の値上がり、羽毛布団の仕立て直しの値上がり状況

羽毛布団や仕立て直しの値段は、みなさんが知らないうちに、どんどん値上がりしています。

◎重量の低下1.4~1.5キロ入りが、1.0~1.3キロに。

◎価格を抑えるために、生地や羽毛の質が低下。

など、値段は一見変化していないように見せ、羽毛布団の品質が低下していることもあります。

羽毛の仕立て直しも、原油価格の高騰、目減りを補う足し羽毛の高騰などにより値上がりしています。

自給率の低い日本は、羽毛布団も羽毛の仕立て直しも世界情勢により価格上昇の影響を受けています。

羽毛布団や仕立て直しの値段が上がってきているので、羽毛布団のご購入や仕立て直しはお早めにされることをお勧めいたします。

仕立て直しができる羽毛布団とは?

羽毛布団の仕立て直しは羽毛の質にもよりますが、2回程度できます。安価な羽毛布団や30年以上の前の羽毛布団は、仕立て直しができない物が多いです。

質の高い羽毛が用いられた羽毛布団を見極める方法として簡単なのは、『値段』です。

ングルサイズでは\60,000以上の羽毛布団がおすすめです。(※2023年1月時点の価格)羽毛布団の質は、値段が高ければいいと言うものでもありませんのでご留意ください。

羽毛布団を仕立て直しするまでの期間の目安は、5~10年です。

生地が破れていなくても、使用期間10年までには仕立て直しをおすすめします。

羽毛布団の仕立て直しのおすすめコースと値段

羽毛布団の仕立て直しには次のコースがございます。

1.スチーム&除じんコース

高温スチームで羽毛を殺菌しボリュームを回復させ、表面のゴミを取り除く。

使用頻度の少ない羽毛布団や、客布団などで安価に仕立てたい方向け。

2.ダウンウォッシュコース

羽毛布団をそのままや、羽毛布団から取り出した羽毛を袋に入れて洗浄する。

羽毛が絡み合うので、風合いが戻りにくい。逆に風合いが悪くなる場合もある。

汚れが気になるが、安価に仕立てたい方におすすめ。

3.プレミアムダウンウォッシュコース

羽毛布団の中から羽毛を取り出し、ゴミを取り除き、羽毛を洗浄する。

羽毛を洗浄機に入れ一粒一粒洗浄されるので、匂い・汚れが取れ、ボリュームが回復。

一番おすすめのコース。毎日使っている羽毛布団に最適。

仕立て直しの値段は、コースや新しい生地の質、足し羽毛の質、キルトの仕立て方、仕上がりサイズによって変わります。

購入価格が\66,000ぐらいの羽毛布団であれば、「3.プレミアムダウンウォッシュコース」で、仕上がりサイズがシングルサイズの場合、仕立て直しの値段は\55,000ぐらいがおすすめです。(※2023年1月時点の値段)

仕立て直しにすると、生地が新しくなるので、新品の羽毛布団のようになります。すると、新品で¥66,000かかっていた羽毛布団が、少し格安で購入できることになるので、羽毛の仕立て直しは、お客様にご満足いただいています。

当店では、「1.スチーム&除じんコース」と「3.プレミアムダウンウォッシュコース」を取り扱っています。

新しく用いる生地の種類は、上質な物からお手頃な物まで扱っております。

羽毛の中のホコリが苦手な方、羽毛布団の汚れが気になる方には、ゴアテックス生地での仕立て直しもできます。

~まとめ~

羽毛布団の仕立て直しをして羽毛を長く使いたい場合は、羽毛布団を購入するときに上質な羽毛を用いた羽毛布団を選ぶことが肝心です。

品質の良い羽毛布団を5~10年使い、仕立て直しする事でお得に長くご愛用いただけます。羽毛布団を値段の安さだけで購入するのではなく、貴重な素材を大切に使う取り組みにご協力いただけたら幸いです。羽毛の価格は年々高騰しております。独断だけで購入せず、できれば布団のプロに相談することをおすすめいたします。

布団のプロから話を聞くことで、その店が本当に親身になって布団を提供しているのか、売り上げの事を考えているのかが分かりますので、失敗のないようにじっくりと選んでご購入ください。

当店では、上質な羽毛布団の中でも割安感のあるものだけをご提供しておりますので、ご相談がございましたらお気軽にお問い合わせください。

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